K様開始です。
このミニ始めはインジェクション車で全くノーマルだったそうですが
徐々に変更していきマーク1仕様になり給排気系も変更してあり楽しい感じになっていってます。
今回は各部穴埋め、ボディの色変え、足回り補記類等リフレッシュ予定です。
ボディ色、自分も好みな感じなので完成が楽しみです。
他の作業も結構入っていますので、段取り良くじっくりやっていきたいです。
すぐにエンジンを降ろしていこうと思っていたのですが、先に気にされていた左前フェンダーのふくらみを修正しました。
ミニを普段から作業されていない板金屋さんなどでやってもらうとと何を基準に直すのか解りませんが、膨らんでいるのをたまにみます。
かなり、不恰好に出ていたので自分も気になっていました。
シュっとなってよい感じです。作業前の画像が無くすいません。
明日からはエンジンを降ろす予定です。
エンジンも降ろせるようにささっと廻りを外して
さくっと降ろします。
配線もオーバーホールしていきます。
いらない配線の処理、ライト廻りの結線、ヒューズBOX、FUELポンプ位置変更などやるところも沢山あります。
こんな感じの箇所もありやる気がでます。
細かく観察しながらばらしていきます。
いらない配線もあるようです。
ドンガラにしました。
穴埋め箇所も沢山ありそうです。
ここまでばらせば以前の板金作業なども大体わかります。
トランク内、リア席下の錆が発見できました。
この状態の時にフロアーの盛り上がりをたたいて直しておきます。
フロア、トランクの水抜き栓を抜いてピラーも外して
外に出して高圧高温洗浄機にて徹底的に洗いまくります。
長靴にエプロンというスタイルで作業です。
たっぷり時間を掛けて洗った後は外で1日乾かして室内に入れます。
この後は板金作業に移ります。
旧タイプの窓ゴムをつける予定なので硬いシーラーがなどが取るのが「大変ッス」とお客様に話していたら、お客様が来て作業していただけるようなので、助かります。
いつでもお越しください。
錆やボディの状態などを点検しながらお客様の指示通り進めていきます。
まず気になったのが、サブフレームマウントのボディ側ボルトが付いてなく取り付けのボディ側がかなり変形しています。
左前の事故の時に直していないようです。
袋になっていて外から叩けませんが、なんとか引っ張り出します。
このような感じです。
ハーフインナーフェンダーにも亀裂が入っていますので、後から溶接してくっつけておきます。
右リアシート下の部分です、パット見はキレイでしたが変にべっとりシーラーが塗ってあったので剥がしてみるとこんな感じになっていました。
まだ自分が札幌にいる頃に、トランク内の錆を取って処理後に最後にシーラーをと塗ろうとしていたら、10歳年下の先輩に怒られてたのを思います。「そこにシーラーそんなに塗ったら次に錆びた時に相当進行しないとわかんねぇし、次に直すときにほんとに苦労するから、極力少量で!!」頼りになる年下の先輩でした。この後は取れるだけの錆を取ってME500、800で処理します。
そしてトランク内もかなりの錆具合です。
リアパネルを過去に交換したようです。
どこかしこにべっとりシーラーが塗ってあって剥がしてみると錆だらけです。
シーラーを取るのはかなりの時間と根気が必要です。
画像はありませんが、ピラー上、ホイルハウス淵までビッチリ錆びていました。
作業時にしっかり処理していたら錆びていないと思うともったいないです。
ボディはパットにキレイですが結構錆びていました。
やれることはしっかりやって行きます。
ステアリングラックの付け根の部分も錆びているので処理します。
アンテナの穴、ミラーの穴、そしてフェンダーレスですがパテで塞いであってパテが割れて亀裂が入ってそこから錆びていました、手間ですが1度穴を抜いて溶接で埋める様にします。
不必要な穴を埋めます。
センターメータなので、サイドの穴も埋めます、ここに穴がないと仕上がりがすっきりしてカッコいいです。
先日、お客様が来られて窓の所のボディ側シーラーが残っているのを取ってくれました、助かります。
クロスメンバーも接着剤が残っているのをキレイにシンナーで吹いてくれました、ここはカーペットはもう張らない予定なのでつるっとした方が仕上がりが全く違います。
バッテリーケースの変形を修正して穴を切り継ぎいたします。
トランクはマーク1の物になっていたのですが、マーク3以降のライセンスの穴の部分の塗装にうっすら亀裂が入っていたので削ってみるとテープが張ってあり。。。その上にパテが塗ってありました、びっくりしました。
直すしかないので一回削って、穴埋めをします。
こんな感じにして、パテで処理します。
他人の仕事の後始末をしているようで微妙な気持ちになりますが
頑張って作業を進めます。
今のうちにドア中やパネルの継ぎ目にME処理をしていきます。
リアシート下も処理完了です。
パテを研いでいきます。
後ろ廻りトランク下の重なっているパネルも1度できる範囲で開いてME処理をしてトランク内も処理していきます。
もうすぐ板金錆び処理完了です。
天気の良い日に塗装に出そうと思います。
K様、そろそろ塗装の色のモデルをお願いします。
ボディカラーも決まって、信頼しているペインターの方の所に持って行きました。
ミニを出している間にエンジンを含む補記類のオーバーホールをしていきます。
まずはヒーターのオーバーホールです、清掃後Оリングの交換です、パイプの方は問題ありませんでした。
ヒーターホースが何かと干渉して穴が開く寸前でした、交換です。
クラッチマスター、レリーズのオーバーホールです。
レリーズシリンダーの方は錆びついてピストンが出て来なく時間がかかりました。
クラッチマスターペダルの付け根の穴が長穴になっています、
他の部分は全く問題ないので修正して使用します。
ブレーキマスターのオーバーホールです。
96以前のマスターのリペアキットの中にはプライマリーピストンが付属していません、なのでうちではキズが深ければストック部品から交換ですが、よそのお店ならASSYで交換でしょうか。
オーバーホールしてもフルードが減るといった症状ではまずここのピストンのキズを疑った方が良いです。
細かい所ですが、ブレーキマスターリザーブタンクのОリングが切れ掛かっているので交換します。
完成です、後ろにクラッチマスターレリーズも写っています。
続いてワイパーモーターです、ブラシもまだしっかり残っているようですのでまだまだ使用可能です。
完成です。
オルタネーターです、少しブラシが減ってきています、
4年後くらいに車検時に点検です。
分解した所が無いのですがスターターモーターもオーバーホールしました、きれいに塗っておきました。
キャブレターです、しっかり汚れていますね、オーバーホール時期です。
HIF系のキャブをオーバーホールする時は自分は必ずОリングも交換します。
組み付けて、装着時までにゴミ埃が入らないようにして完成です。
当初はエンジンはヘッドのみという感じだったのですが
作業が追加になりました、エンジンミッションOHです。
まず、ミッションをばらして洗いまくります、
先日のトップページにも載せましたが、3rdモーションベアリングがダメになっていました。
デフのOHです、ここはもう全部シムとブッシュは交換です、
ピンは問題ありませんでした。
画像が無くすいません、組み付け完了です。
バックギアの抜け防止加工もやっておきました。
CVジョイントの蓋はもともと修理はしてあったのですが、
ただ上からボンドを塗っただけでまた漏れていましたのでやり直しておきました。
次にエンジン分解です、ウォーターポンプ側はキレイだったのですが逆側の水栓を抜いたらこんな感じでした、なにが入っているのでしょうか?粉のようなものが詰まっているようです。
このままではコアが詰まってしまう可能性もあります。
試乗時は特にエンジンミッションに関しては問題なさそうでしたが
やはり20年近くも経つとエンジン内部はこんな状態ですね。
今回OHやってよかったです。
カムを外すとリフターが見えるのですが、かじっています。
これをそのまま付けるわけにはいきません。
ピストンです、ハンパなく汚れています。
時間がしっかり掛かりますが、きれいになりました。
ボディ帰って来ました。
ピカピカです。
中はこんな感じです。
上後ろから見たところです。
エンジンが完成し次第、足回り整備その後組みつけ作業です。
画像が前後しますが、エンジンです。
ブロックが上の画像で確認出来ますが、あんな感じでしたのでしっかり洗いました。
クランクを入れた所を撮ってみました。
この状態だとほんとにスルスル手で廻ります。
クランクの軸方向の隙間も問題なく続いて組んでいきます。
この後ピストンを入れて、カムを入れてひっくり返して
ドッキングです。
チェーン側を組んで、水の栓を入れたところです。
オイルのフィードパイプからはじめオイルがかなり漏れいました。
液体パッキンを塗り捲って、かなりのトルクで締められていてパイプが変形していました、対策品に交換したいところです、今度状況を見に来ると言われていましたので、どうするかその時に相談させてください。
オイルポンプは、既存の物は使えないこともなかったのですが、今回は気持ちよく新品に交換です。
ピストンリング合口の隙間、限度を超えていましたので、交換しました。気になっていたシリンダーの錆ですが問題なさそうです。
後はクラッチ廻りの部品を組み付けです。
ヘッドのカーボンをキレイにとった後
ヘッドは少し圧縮を上げるためとバルブシート修正するため内燃機屋さんに出します。
バルブも排気側が荒れていましたので修正の予定です。
帰って来ればエンジン完成です。
ヘッドが帰ってくるまで、足回りを進めます。
リアから始めます。
ばらして、カップの交換です、ホイルシリンダーは比較的新しいのですが、すでに漏れていました。多分新品で付ける時に分解してカップグリス等を塗っていないせいだと思います。
しっかり洗浄後要所にグリスアップして国産カップに交換します。
リアハブベアリングOHです。
古いグリスをしっかり落としてからオメガのグリスを塗っていきます。
シューも新品にしてバックプレートもグリスアップして組み付けです。ナックルジョイントも分解グリスアップです。
ドラムの調整をして完成です。
K様ショックアブソーバーですが、左後ろが抜けています。
どうしましょうか?ご指示ください。
他3本は大丈夫です。
フロントの足です。
何かハイローキットの角度がおかしい感じです。
スプリングも大きくずれていました。
アッパーアームを分解したのですが、ナックルジョイントから黒い粉が出てきました。
ボールの下のカップが穴が開いていました。
おそらく足が上下する時にはギコギコ言っていたと思います。
新品に交換です。
ラックブッシュもかなりガタが出ていましたので、交換です。
最近こういう感じが多いです。
ブーツを交換するときだと思うのですが、中にグリスを入れてブッシュがグリスを吸って(反応)してやわらかくなっています。そしてボロボロになってガタがでているようです。
どんなグリスを入れてあったのか解りませんが、全てきれいに拭き取ってから新しいブッシュを入れます。
足回りに使うグリスはモリブデン系が良いと思います。
熱に弱いグリスは解け落ちています。
アッパーアームのシールリング、リバウンドバッファー、ステアリングブーツ、ナックルジョイントを交換して組み付けです。
ハイローキットの角度良さそうですね。
スイベルハブのOHです。
まずはボールジョイントのシム調整です、ブーツも切れていましたので交換しておきます。
その後に全てキレイに洗ったら、ベアリングにグリスを充填して完成です、ベアリングの中には必ず、外から塗るだけではなくベアリングの隙間にグリスを入れ込んでください。
すぐにダメになってしまいます。
FキャリパーのOHです。
ピストンが錆ついていました、ここまで深く錆びていると新しいパットを組み付けるとフルードが漏れてしまいます。
新しいピストン、シールを組み付けて完成です。
ドライブシャフトのCV側のスプラインのなめ防止の溶接をします。
ブーツを交換して完成です。
ヘッドが帰っていました。
面研は勿論ですが、バルブシートもかなり広がっていましたので修正しました。
排気側バルブも虫食いありましたので修正しました。
しっかり刷り合わせをしてから組み付けです。
組み付け完了です。
クラッチです。
センターハブを交換して組み付けます。
エンジン組み付け後、
塗料も届きエンジン完成です。
次は、配線などを整理していきます。

リアメッシュホース取り付けしました。
次にボディに部品と取り付けていきます。
取り付ける順番があるといえばあるのですが、今回は最初にドアにしました。
これは、運転席側ウィンドーチャンネルシールです、外から錆が見えましたのでばずして錆止め処理をしてから組み付けようと思ったのですが。。。
中はこんな感じでした、錆もひどく鉄板が薄くなっているようでしたので処理して使用してもすぐに使えなくなってしまいますので、交換させて頂ました。
新しいものは塗装がしてある強化品と呼ばれているものですがさらに水分が触れないように全体をグリスで保護して取り付けです。
助手席は錆も無く大丈夫でした。
ドア中はME処理とラストシールドスプレーをした後に窓の部品を付けていきます。
配線です、来店したお客様達によく解るねぇ〜なんて言われますが、解ります!でないと組めません!
ですがこのミニの配線は何度か改造がしてあり、どうなっているのか確認している所です。
インジェクションからキャブに、そして、クーラーと考えながらも進めていきます。
ヒューズBOXのOHです。
ラインヒューズは全て対策品に交換します。
ある程度配線を加工してから、取り付けて後は他の部品と合わせながら付けていきます。
リアショック、ショートストローク取り付けです。
ライセンスプレート、錆など浮いておりましたので、錆びた所を磨いて全体を塗装です。
キレイに付きました。
可動できないように取り付いてあり、始めはプレートが直にボディとあたって塗装が剥げていたのですが、付ける時はボディと隙間を開けて、緩衝材を入れて振動でビリビリしないように緩衝材を入れて付けました。
FUELタンク内のフロートにガソリンが入っていましたので、交換しておきました。
サブフレームに付けてあった電磁ポンプを室内に付けました。
ミツバの縦に付けるタイプだと簡単に付くのですが、横置きのタイプでは室内に付ける場合はステーを作って取り付けです。
タコ足は錆が発生していましたので、少しでも長く使えるよう1度磨いて、
耐熱塗装(シルバー)で塗っておきました。
Fウィンカーですが、左側が錆びてボロボロでしたので使うことが出来ませんでした。
ガラスは左右で変わってしまうため元付いていたものを付けておきました。
ヒューズBOX、ラインヒューズ、配線のギボシを対策して配線を組みつけていきます。
配線苦労しました。
エンジンを載せました。
ドンドン組みつけていくのですが、デスビのキャップを付けようとしたのですが、上側のネジ部分がなめて全くの穴になっていました、たまにこういうのを見ますが、作業した人はその時に何とかすればいいのにと思います。
こういう場合はこのように処理します、少しだけ大きいミリネジをきります、これだけです
時間にして10分もかかりません、これで全く問題ありません。そして、キャップの穴も少し大きくしたら完成です。
配線やウォーターホースが干渉したり引っ張られないように考えながら組んで行きます、こういうのは組んでしまえば何も問題も無かったように見えますが気を使うところです。
エンジンかかりました、静かです。
グリル部分の真ん中に見えている小さく黄色いのはヘッドライトリレーです。ホーンはブレーキマスターの下に移設です。
このミニはヘッドライトバルブも交換しましたので、かなり明るく感じます。
天張り取り付けです、この工程は開始直後です。
これから、前後左右に少しづつ張っていきいらない所を切ってまた張りなおして、最後に折り返し箇所のみ接着です。
翌日、さらにいらない部分を取り除いて完成です。
この後は、ウェザーストリップを付けて、ガラスを入れます。
大詰めです。
内装組み付け、クォーターガラスの取り付けです。
うちでミニを作られる後年式の方はほとんど開閉式に交換されます、夏場の涼しさが全く違います、しかもかっこ良いです。
夜遅く完成しました、これから車検を通してから数日試乗テストです、その後クーラーガスを入れたりとまとめて行きます。
今回もやりきりました。
今回のミニは簡単に部品を分解して組み付け、配線はヒューズを交換して組み付けというわけではなく、配線は1度整理していらない配線を取り払って処理後組み付け、電磁ポンプの移設等々盛りだくさんでした。
ボディも以前の修理の時のパテを取り去ってから穴埋め、錆処理などかなり時間が掛かってしまいました。
今回の感想ですが、人の作業の後にまた新たにやり直すという事の大変さを痛感しました。
改めて思うことは、メカニックは誰が見てもすぐにやった内容が理解できるように、その後の作業がやり易い様にと考える事が、お客様にとってもメカニックにとっても大事だなと思います。
納車の朝です。
ご夫婦で来られて、持ってきていただいたハンドルへ交換して納車になりました。
大変喜んでいただいて自分もほんとに嬉しいです。
気持ちよく乗れるように仕上がっていると思います。
今回も納得行く整備が出来ました。
ありがとうございました。