N様作業開始です。 数年前から来られていて、次に大きな整備をする時は あぁしてこうしてなんて、なんてお話をしていましたが遂にその作業をする時になりました。作業のだいぶん前から部品を順にそろえていっていました。入荷に時間の掛かりそうな部品はそろったと思います。 すでに結構いじってあってきまっていますが、ここからさらに外装もメカ的にも大きく変更していきます。 基本的にはエンジンミッション足廻りOHとルーフ塗装プラスアルファという感じです。 自分も作業そして完成を楽しみにしています。 |
|
後ろから見たところです。 器用な方でご自信でも足回りなど色んな整備されるようです、こういう方は自分の中では念入りに打ち合わなければという感じです。。。が結果的には思うように気持ちよくやってくれという感じで任せていただきました。信頼していただいているようで嬉しいです。 |
|
まずは足回りを中心にしっかり洗います。 整備をスムーズにさせるためです。 実は作業を始めたのは数週間前からで、うちの近所という訳でもないのですがフットワークの軽い方で、毎週か隔週で進行状況を見に来てくれるので、ホームページのアップの方が、おざなりになってしまいました。 これからドンドンアップしていきます。 |
|
まずは足回りの整備からです。 前足からです、FキャリパーのOHです。 分解してしっかり洗います。 |
|
シール勿論、ピストンも交換です。 SFミニ整備の時は ピストンですが、全く錆のない物意外は交換しています。 数年後にパット交換の時にパットのみの交換で済むようにです。 |
|
ドライブシャフトの補強溶接です。 右が溶接のお面ですが、溶接の火花で反応して減光してくれますので、自分のような熟練した溶接職人でなくても、溶接部分を至近距離で確認しながら細かな作業が可能です、このお面を開発された方に感謝です。 |
|
ハブのOHです。これも1度しっかり洗って組みなおします。 ここまで洗えばキズガタ等の確認も容易です。 |
|
前足のOH完了です。 ブレーキホースもメッシュに交換ですので、1度車体に仮組みましす。 |
|
ロアーアームですが錆が浮いていましたので、 前回来ていただいたときに確認していただいたと思いますが簡単ですが塗装しておきました。 リア足もOHしました。アルミドラムが装着してありました。 変形等も無くまだまだ使えそうです。 |
|
エンジンを降ろします。 メーター類の配線アースの線など気をつけてよけていきます。 排気音がばさばさしていたのは、マニホールドとダウンパイプの間から排気漏れでした、組む時は今後は漏れないように工夫します。 |
|
エンジン降りました。 ヘッドガスケットも少し抜けかけているようです。 |
前足を借り組みして、ホイールにタイヤを組んで装着してみます。 完成はまだまだですが、よく似合いそうですね。 |
|
センターメーターの取り付け準備です。 既存のメーターを外していきます。 上のクラッシュパットも上手く外せました、ボディパネルにも大きなキズが付いていないようです、メーター上のレザーを張っても張らなくていどちらでもけそうです。 右下の2連メーター油温、油圧水温メーターをセンターメーター移植しますので、1度ミニからメーターを全部外します。こういうメーターはどれもパネルに手前から入れるので、パイプ等を1度全部手前に抜かないと次に付けれないという仕組みです。 時間の掛かる作業です。。。全然気にしてないのですがこういうのを2度手間と言うんですね。 |
|
クラッチレリーズは新しそうですが、インナーキットを抜群の信頼性の国産の物に交換です。 後ホースのバンジョウーの角度も直しておきました。 |
|
錆びていたブレーキクラッチのマスターの下のプレートをしっかりした物に交換です、その前に周辺のボディーの塗装が浮いていましたので剥がしてみるとうっすら広範囲に錆びています。 1度錆びている部分を全て剥がします。 |
|
ME500を錆びている所に塗って、ステディの付け根の部分に流し込んで。。。と思ったのですがよく見ると亀裂が入ってボディからちぎれかけています、今回発見できてよかったです。錆部分の塗装の処理が終わりましたら、溶接で修理しておきます。 | |
ME処理が終わったら、錆止めです。 | |
その後赤色で塗っておきました。 部品を付けていけばほとんど見えない所ですが、自分なりに丁寧に塗っておきます。サブフレームのタワーボルトも外して処理しておきます。 |
|
ヒビが入っている所の溶接修理です。 完全に取れている訳ではないので溶接も簡単です。 かなりの高温になりますので、室内も気にしながら溶接です。2人いれば見てもらいながら出来ればすぐなのですが、1人でする時は、溶接して確認を繰り返しながらの作業です。 |
|
錆処理して、塗装して完成です。 そして強化プレートの取り付けです。 たまに純正のプレートが穴が大きくなってたりしますので、 その時の交換時にはこの部品は良いと思います。 OHしたクラッチ部品も交換です、クレビスピンも新品に交換しました。 |
|
センターメーターの取り付けです。96年式ですがボディパネルには大きな穴がないのでメーターケーブルなどが出るための穴もあけます。 そしてメーターパネルもウォーターホース、配線などを逃がすために、加工していきます。ボディにも、パネルにも極力大きくカットしたくないので付けたり外したり、時間が掛かってしまいます。 |
|
メーターを付けて配線を車両に合うように加工していきます。 新品なのでこの辺りは何も考えずに淡々と付けます。 水温計センサーは外気にさらされているだけですが、水温計の針が40度くらいを指しています。 今年は暑いです。 付け直す小さい方のメーターのラバーパットが、ゆるゆるでしたので交換しておきました。 |
|
仮付けです。 これからクーラー吹き出し口の移設、リレーなどの移設など時間が掛かるのはここからですが、機械式のメーターを付けていますので、センサー配管の取り回し処理などもあるので室内の続きはエンジンを載せてからします。 明日からエンジン作業の始まりです。 N様、機械式水温計センサー取り出し口の希望の物が見つかりました。 |
|
エンジン作業です。 まずは、オイルや汚れでドロドロだったエンジンを高圧高温スチーム洗浄機でしっかり洗います。 自分もびちょびちょになります。 |
|
エンジン分解です。 ピストンはこの通り真っ黒です。 ですがカーボンが何層にもなっているというわけでも無く 表面が汚れている程度でした。 エンジンをしっかり回して乗っているからかも知れません。 |
|
このヘッドですが、ばらして洗っている最中にわかったのですが、2番と3番の間の水の栓が完全に抜けていました。 熱がこもる箇所ではあると思うのですが、原因はクーラントと水の割合が薄かった時期があるかもしれません。 本州でも50パーセントで割った方が良いと思います。 国産車などで10年も乗らずに乗り換えるというのならほとんど水で中が錆びても構わないかもしれませんが、ミニは違います、ずっと乗り続けるために気をつけなければいけない所もあるということです。 そしてこの水の栓が部品が欠品しているというのもありますし、吸気排気バルブのガイドがかなり減っているいるものあるので、今回はヘッドをストックの中から良いものに交換です。 |
|
お客様には見ていただいたのですが、リフターの虫食いが酷過ぎたので、交換です。 軽量、オイル抜き穴ありの物に交換です。 |
|
ピストンもカーボンを落として綺麗にしました。 トップリングの減りが激しかったので交換です。 |
|
ブロックもしっかり洗って エンジンを組む前です。 この作業台で組んでいくのですが、組む前には1度しっかり台を清掃します。こんな感じにしてピカピカにしてから組んでいきます。 |
|
クランクを入れて、ピストンを入れていきます。 このクランクですが、大きく削ってもなくてもバランスが取れていますね。 さすがにエンジンを組んでいる時は誰かと話しながらは気が散るので一人の時(夜)に組んでいきます。 |
|
そして今回自分も興味がある所です。 ファイナルギアをそのままにオーヴァードライブの5速を組みます。今までこの仕様のミニに多分乗った記憶がないのでとても完成が楽しみです。 とても乗りやすくなると聞いたので完成を楽しみにしています。 センターピックアップパイプ、クロスピンデフも付いています。 |
|
ドッキングです。 自分はエンジンをクレーンで吊り上げてドッキングさせます。 2人いればブロックを裏返しにしてミッションをひっくり返して組めばかなりの時間の短縮になると思います。 |
|
クラッチですが、アップグレードクラッチプレートという物に交換です、トラブルも無く優れています。 たまに右のスプリングが脱落してクラッチが切れなくなっている物を見ます。 |
|
クラッチは他にアーム、ベアリングも交換です。 水の栓を取り付けて、ヘッド待ちです。 圧縮比アップ、バルブ周りの修正に外注先へ 引き取り待ちです。 エンジンの色ですがこのままではありません、ヘッドを付けてからキレイに塗装します。 |
|
例のオーヴァーフェンダー入ってきました。 この商品を作っている会社はすでに無くなっているようですが、自分の大事な仲間のおかげで何とかなりました。 楽しみにしていてください。 |
|
ワイパースイッチ交換です。 | |
ヘッドが帰ってきて、摺り合わせ後にバルブを組み付けです。 | |
エンジンミッションドッキングです。 そして、塗装です、水の栓の素材が今までと違って表面の処理をしていないようなので、今回は栓も塗っておきました。 |
|
3層のラジエーター取り付けです。 北海道から定期的に送っています。 信頼性抜群です。 |
|
補記類組み付けです。 オイルの経路には何も入らないようにしておきます。 エンジンを載せる準備です。 |
|
欠品していた、短いホイールのバルブ(空気を入れるところ) も入荷したので、スペアのホイールをつけます。 |
ミニをジャッキアップしてエンジンを載せる前に色々準備をと思っていたら、フロントサブフレームの後ろマウントの付け根のスポット溶接部分の2箇所間にクラックが入っていました。うっすらスジが入っていたのですが削ってみるとわれていました。溶接中の画像です。 室内のカーペットを剥がして裏側には濡れた雑巾を当てて溶接です。 |
|
ついでにマフラーブラケットのヒビも溶接で直しておきます。 | |
次にシフトです、5速にするので、スリックシフトとプレートを装着です。 と思ったら、ピンの部分が長穴です、クイックシフトを付けられていたのが原因か、長年をかけてこうなったと思います。 操作時は何も気にならなかったので発見できてよかったです。交換しておきした。 |
|
スリックシフトを組んで、シフトケース裏のプレートを交換です、生鉄っぽいので後で黒く塗装しておきました。 これで5速に入れるときは引っ張り上げなくてもよくなります。ですが、シフト操作が難しい(違和感)ようなら、元に戻すのも良いかも知れません。 引っ張り上げて5速とバックに入れれば済む事です。 テスターが見えているのはバックスイッチの接点調整です。 |
|
エキゾーストマニホールドですが、スタッドボルトの穴が1箇所使えなかったので、うちにあるマニホールドに交換です。 O2センサーは清掃して付け替えです。 |
|
マフラーのゴム交換です。 | |
まだやっていなかったマスターシリンダーのOHです。 | |
言われていた、コンデンサーパイプ右の物から、うちにあった左の物に交換です。 | |
ショック取り付け位置も良い場所に変更です。 | |
カプラー部分のぐらついている水温センサーも交換です、これは新品をつけました。 |
|
エンジン載せました。 オイル水を入れてエンジン始動です。 インジェクションのミニはいつも思いますが、エンジンを組みなおして始動すると、エンジン音が静かになり、インジェクターの音がやたら気になります。 |
|
作業前にバッテリーが数年前の物にもかかわらず、性能が下がっていて、充電量も低かったので、聞いてみると、数年前にバッテリーを交換したばかりということでしたので、今回はうちのオルタネーターをOHして組み付けました。計ってみると14V前後です、良いですね。 原因はオルタネーターの問題だったみたいです。 |
|
室内をまとめていきます。 センターメーターにしたのでクーラーの吹き出し口の移設です。外気導入口の計が大きすぎてプラ版で一回り小さいプレートを作ります。 |
|
このようなかんじです。 スイッチとが行き導入口を調整しながら付けたり外したりしながら組んでいきます。 デミトスホースエアベント(デフロスター出口) は古い細いタイプに交換です。 この辺の部品は新品を使わないで全てうちにある物を付けていきます。 |
|
右側はデミトスホースホース、エアベント共に細いものに交換です。 全然良いのですが、うちのレーシングミニの部品がドンドン無くなっていっています。。。 確認出来ると思うのですが、クラッシュパット上のメッキのモールですがこの年式では付いていませんので新たに組みました。 お客さんに言われなくてもこういう所をちゃんとするのが ショップ仕事だと思います。 しかもこういう時のために部品をストックしておくのだと思います。何でも新品にするのであれば器用なメカニックでいる普通の自動車修理店でできると思います。 |
試運転行ってきました。 先日のTOPページのに書いた記事の右後ろのスイングアームも交換し機関廻りは完成です。 乗った感じですが、良い意味で違和感がスゴイです。 今回はファイナルギアをいじらずにオーヴァードライブの5速を入れています。 メーター読みで90キロ位で5速に入れても3千回転よりだいぶ下という感じでとても静かです。しかもそこからアクセルを踏んでも失速する事無く普通に加速もしていきます。高速移動が多い方はすごくつかえると思います。 これから1部分塗装するのでいつものペインターのお店に持ち込みます。 クーラーガスも入れています、今後コンプレッサーがロックするのを防止するためコンプレッサーオイルも充填しています。 完成まじかです。 順調に行けば今月末に納車です。 |
|
塗装から帰ってきました。ルーフブラックに塗装しました。 このブラックは1960年代当時と同じ色で塗ってもらいました。 ボディ色が赤でルーフが黒だと引き締まった雰囲気でますね。 |
|
タイヤを組んであった ホイールも交換です。 4.75JのCRホイールです。 このつや消しな感じが自分も好みです。 |
|
オーヴァーフェンダーからの出具合はこんな感じです。 この角度から見るとこんな感じですが、真上から見るとネガキャンのせいもあって上が入って下が出ているという感じでよく似合っています。 |
|
今回交換したエンジン廻り部品です。 ちなみにオルタネーター、エキマニ、クーラーコンデンサーその他はUSED品を使用しましたので、料金は掛かりません、SF整備基本工賃の中に入っています。任せていただいているぶん料金が追加にならないように工夫します。 |
|
足回りの部品です。 ハブのテーパーワッシャが割れていたり、締めすぎのためドライブシャフトのアウトジョイントが使えなかったりしました。ブレーキホースにキャリパーピストン、ブッシュ等。。。その他という感じです。左後ろのスイングアームもUSED交換したのですが、うちのレーシングの物を付けましたので、今その部品はレーシングについているので写真には写っていません。 |
|
センターメータに交換したため余ったメーターです。 このメーターは他のお客様がメーターがかなりのひび割れのため先日もって帰られました。 デミトスホース関係も、センターメーターにしたおかげでレーシングの部品がなくなりました。薄いタイプの物を使用しないと、パネルなどが干渉するためです。 |
|
先日納車になりました、ありがとうございました。 運転した感じはとても素直なミニという印象です。 エンジン音も静かで吹け上がりもスムーズで乗っていて全くストレス無く、5速があるのでスピードが出てもエンジン回転が低く室内も静かです。 足回りもラバーコーンはうちで交換したわけではないのですが、状態の良いものが入っていて、スパックスのショックとよくあっているという感想です。 お客様の生活道路の関係で車高もそこそこ確保しているため、しっかり足が動いているという感じです。 エンジン内部の部品も多々交換それに、英国内で組んだミッション。。。のため少ししっかり慣らし運転の必要が有りそうです。 オイル交換2回目まではエンジン回転を含めシフト操作もミニをいたわって乗ってください。 製作期間は他の仕事等もあり時間も掛かってしまいましたが、全体的に任せていただいて気持ちの良い仕事が出来ました、ありがとうございました。 |