WKT様開始です。
何度か実際に来ていただいたり電話等で打ち合わせを重ねて
ベース車両も決まりスタートです。
今回も機関廻りは足回り塗装等やりきる感じです。
お客様も楽しみにされていると思いますが自分も完成が楽しみです。塗装の配色等も徐々に決まっていって想像力が膨らみます、なんとお客様、現在はBMWミニに乗られていて
昔から気になられていたこっちのミニにへという流れだそうです
単純にミニからミニへ乗り換え嬉しいですね。
今回も自分が持っている知識経験をこのミニの製作で出し切りたいと思います。
街中にBMWミニも本当に増えてきましたね、
そのうちBMWミニ専門ショップなどが出来て
BMWミニも末永く残るのでしょうかね。
まずエンジンを降ろします。
ばらして解ったのですがこのミニ10万キロを超えていますが
前ユーザー様の良い管理により想像以上の状態でまた新しい発見がありました。
クラッチマスターの周辺ボディ側ですが塗装が広範囲渡って剥がれて表面が錆びていましたので、完全に錆びていない部分まで塗装を剥がして錆を取りきってME500で処理をして鉄板に食いつきの良いサフェサーに塗料を混ぜて塗りました。
良い感じです。

漏れているわけではないのですがどうしてもクラッチマスターよりフルードがにじみ出て塗装面を侵すので最近うちではクラッチマスターに軍手を被せています。
エンジン降ろしました。
1度も降ろした事が無いようで漏れたオイルからの汚れはハンパ無いです。
ここでまず高圧高温洗浄機で表面の汚れを落としきります。
補記類、クラッチ廻り、ヘッド、ブロック、と言う順番でばらしていきます。
ピストン上部には何層にもカーボンがくっついています。
ここまでの汚れだと逆にやる気になります。
まずはミッションのOHです。
ばらして状態の確認です。
やはり3rdモーションのベアリングのプラスチックが破損しています。後は2,3速のシンクロが使用不可ですがギアなどはとても状態がよくカジリなど全く見受けられませんでした。
バックギアのブッシュの抜け防止の溶接をして
CVジョイントの内側の蓋を一度抜いて漏れ止めの処理等をして
ケースと共に全てをしっかり洗います。
デフのOHです
ピニオンギア、シャフトの点検、ブッシュの交換です。
ギアを組み付けて。。。
気になる部分ですが、デフの右サイドカバーの中には、ロックボール、スプリングその外にОリングを組み付けて最後にカバーをつけるのですが、よくオイル漏れの修理をしてあるのを見るのですが、ほとんどОリングを換えずに液体パッキンをベタベタ塗ってあるのみです、数百円で新品のОリングが買えますので何らかの作業する時には交換して欲しいです。
続いてブロックです、ブロック、ピストン等点検しながらきれいに洗ってピストンリングの組み付けです。
まさにこれから組み付けという所を撮っています。
自分エンジンのやり方ですが、
ここからオイルラインにオイルを流し込んで、新品親メタル、スラストメタルを処理してブロック、キャップ共に組みつけてから
クランクを洗ってそのままどこにも置く事無くブロックへ組み付けます。
そこまでしなくても。。。って感じですが不用意にキズなど入ると嫌なので出来る事はやります。
その後、リフター、カム、チェーンと言う流れです。

上の写真の作業と平行してやっていたのですが
ばらしたバルブです。
カーボンがハンパないですね
これをキレイにします。
でエキゾーストバルブは虫食いになっているので
バルブ修正機で修正していきます。
こんな感じにします。
ヘッドの方は外注にて
いつものヘッドの修正面研、バルブシートの当り面の修正
今回はバルブガイドの打ち替えもしてもらいました。
帰ってきたヘッドのバルブの擦り合わせを行います。
組み付ける寸前です。
左IN側、右EX側共に擦り合わせの跡が確認出来ると思います。
ヘッドを組んでそしてエンジンとドッキングです。
スターターのOHです。
このミニのスターターは吸引コイルの端子が磨り減っていて使用不可でしたので、別の物を使用です。
クラッチあたりの部品はいつものアーム、プランジャー、プッシュロッド、強度処理したボルトをピンとして使用します。
クラッチ板も勿論交換です。
レベルゲージ自体を交換しても良いのですが
このОリングを交換するだけでまた使用できます。
写真が飛んでいますが、スターターの単体テストです。
エンジン組めました。
かなりキレイです。
エンジン後ろです、ホース類、コア増しラジエーター、サーモスタット、ウォーターポンプ、FANブレード、ベルト、マニガス、タペットカバーパッキン、ここから見えているだけでもこれだけの部品を交換しています。
言われていたマフラー準備OKです。
ほど良い音量です。
続いて足回りの作業です。
ゴム類総取替えです。
走行距離にもよりますが、ブレーキ以外は3回目の車検(6年間)までは特に交換作業の必要ないように部品を交換しています。
新車時に使われていた部品よりも耐久性のある部品を多く使います。特にテンションロッドブッシュ、ロアアームブッシュは純正の物はすぐに亀裂が入ってしまいます。
フロントのハブベアリングです。
きれいに洗ってベアリングのキズ、ガタ等見てオメガグリスで組みなおします。
ざるに入れていますがどちらか解らなくなる事はありません。
左右は勿論、全て元あった所にベアリングを戻します。
皆さん整備される時の参考になるかわかりませんが
自分はどんな場合でも右側の部品を大きな入れ物にして左側を小さい入れ物、そしてハブベアリングに関しては
キズや左右で焼けが違うのでそれで判断します。
リアのハブベアリングです。
フロントと同じようにきれいに洗って点検後組み付けます。
完成です。
取り付け時のガタに関しては分解する前に確認しています。
リアカップ(リアホイールシリンダー内のカップ)です。
交換して適所に違うグリスを塗っていきます。
これはフロンとロアアームのブッシュを入れているところです。
入れにくいですが、ブッシュ、カラー共にど真ん中に来るようにします。今まで使った中で1番割れたり、亀裂が入ったことも無く耐久性があるようです。
ちなみにエーボンバー製です。
テンションロッドブッシュも同じ材質のものです。
ステアリングラックブッシュ交換
左ラックエンドにも少しガタが出ていた為ラックエンドも交換しました。
ブレーキキャリパーOHです。
この車両は過去にブレーキホース、キャリパーOHした形跡がありますが、点検の意味もこめてOHです。
結局シールは勿論ピストンも4つ全部交換でした。
やってよかったです。
画像の順番を飛ばしてしまいましたが、
フロントサブフレームフロント側のブッシュ亀裂のため交換です。
ブレーキホースも1度交換歴が有りましたが
ここからまた10年無交換でと言う事で交換しようとしたのですが
ブレーキパイプとホース接続部分のネジがなめていました。
締め過ぎですね、単に締め過ぎただけですが、これを直すとなると大変ですが。。。
さくっとUSED品に交換です。。。
こういう時が本当にストックを持っていて助かります。
室内です、ミニをばらす前に一通り点検した時に発見した
クーラーのサーモスタット不良と、ブロアFANの風量不足の対応です。
サーモスタットは消耗品と考えて新品です。
風量不足に関してはダクトの外れでした。
塗装時はクラッシュパットなどは外して出します。
ヒーターコアのOHです。
パイプの腐食があり1本交換しました。
1番左のパイプが穴が開いていました
使えないことはないのですが、ここからまた10年以上使うと思うと迷わず交換です。
Оリングは右上の少し大きめなものに交換です
この後はいつもの通りばらばらにして塗装へ出発です。
何度かトップページに載せていましたが
塗装から帰ってきてドンドン組み始めます。
まずは天張りです、半日くらい掛けて何度も前後左右に引っ張って最後に接着です。
その次は機関廻りの作業で内装その他は後です。
エンジンルームにクラッチマスター、ブレーキサーボ、ワイパーモーター等を組み付けます。
保護のために使わなくなったシーツや毛布でカバーしての作業です。
エンジンを載せます。
今回はミニが突然動かなくならないように今は大丈夫ですが
安心のために、メインリレー、クランク角センサー、燃料ポンプも交換します。
載せる前に燃料パイプ内を清掃をと思ってエアーを噴いて。。。
いくらか錆が出てきました、パイプ中を覗くと錆が。。。
エンジンも掛かっていましたし問題ないとも思うのですが
30分ほど考えた後。。。ここはすっと交換です。
自分で作業をすべてこなしていると思ったことは全てやり切れる
納得できるまで作業が出来る、このために自分の店をやっているような気もします。
エンジンをさくっと載せます。
ここまでキレイになると自分も気持ちよいです。
サイドミラーはルーカスのフェンダーミラーを付けるのでドアミラーの穴埋めをしたのですが、うちでは穴埋めは金属パテで埋めます、溶接するとどうしても熱を加えるためにそこから錆びてしまうからです。
この金属パテ、エンジンにも使えるほどの品で普通のパテに比べたらかなり高価なんですが、良いと思うことはやりたいと思い使用しています。
後ろはこんな感じです。
続いて燃料ポンプの交換です。
ここも突然エンジンが掛からなくなる原因のひとつです。
タンク内の錆は全く無く、交換した強化品のセンダーフロートも写っていますね。
見えにくいですが、ピラー部分はクリップを付けてから塗装です
これも錆び対策です。この上にプラーを装着です。
今回はBONレーシングのオーヴァーフェンダーを付けます。
クオリティーが高く本当に良い出来です。
ゴムは幅広リップタイプのゴムです。
1度仮合わせしてゴムのビス穴部をポンチで穴を開けます。
これで装着すればゴムがずれたりする事はないですね。
ドアのチェッカーのスポンジです。
ここも普段は見えないところですが、
交換です、こういう部分の交換がミニをキレイに新しく見せますね。
シフトブーツですが内装の皮部分は全てレザークリーナー、ケアバームを塗って組んでいきます。
そして高年式でも故障が出始めている。
クーラーサーモです、交換です。
タイヤも交換するのですが、バルブも交換です。
皆さんもタイヤを替える時には気をつけて見て下さい。
古そうだったり、少しでも亀裂が見られたら交換です。
サイドマーカーもクリアーの物に交換です。
ドンドン組んでいきます。
バイザーの芯も交換です。
ここの部品も最近よく交換しています。
垂れ下がってきたらこの部品の不良ですね。
やっと組めてテストしていたら、ウォッシャーの噴射が悪く
色々診ているとルーフの中でホースに穴が開いているようです。
良いUSED品に交換しました、交換要領は国産車のラジオアンテナを替える時のようにホースの端と交換するホース繋いでよい感じに引き抜きます。
よく見るとホースが硬くなり折れていてそこに亀裂が入り漏れ出したようです。
交換後にはウォッシャー液の噴射も良い状態です。
ガラスも入れました。
リア3面には余り濃くない黒で超断熱タイプのフィルムも張りました。そしてSFミニ製作時定番化しつつある開閉式クォーターガラスへの交換です。
内装はカーペットが赤でシートはグレーの赤ステッチです。
外装色とよく合っていますね。
テールレンズのパッキンも新品です。
バンパー、マフラー、ホイルも磨き装着しました。
持ってきていただいたナビステーも良い感じに取り付けることが出来ました。
後は書類がそろえば登録業務へ移ります。
登録も無事に終わり最終段階です。
数日試乗してアライメントや細かな所を仕上げていきます。
シフトノブも外注先から帰ってきました美しい仕上がりです。
納車時の最後に取り付けです。
紫外線で色が抜けていたドアの木目も再塗装しました。
この塗料も色々悩みましたが最終的に良い仕上がりになりました。
指定のカーペットも入庫して内装にマッチしていますね。
フロントバッジを装着です。
ハンドルとホイールとフロントバッジを揃えて純正のような仕上がりです。
ヘッドライトの光軸は範囲内で上にもっていきます。
車高も調整してハンドルスポーク角も修正して
Sモールも付けました。
いよいよ納車準備が整いました。